潜水艦ツアーに参加するはずが
港には「大きないかだ」しか停泊していない。
さらに、陽気な現地人ガイドたちが、これに乗り込めと言う。
恐る恐る乗り込む時に、一枚の紙を渡された。
日本語の解説だ。
「潜水艦までは、船でおよそ15分移動します」
「潜水艦はバランスが大切なので、乗務員の指示に従い
むやみに動き回らないでください」など、
いくつかの案内と注意が掲載されていた。
ということは・・・海の上で、潜水艦に乗り移るということか。
まあ、現地人ガイドたちも余裕の表情だし、それほど難しいことではないのかと
思ってはみたものの、風も強いし、波もかなり立っている。
ぶるるんとエンジンの音がして、中でも日本語が達者なガイドが一言。
「きょうは、なみもあってあぶないですから、みなさんきをつけてくださっい」
予想通り、いかだは結構揺れた。
同乗の若者達の中には、タイミングと立ち位置が悪く
波をかぶってしまいそうになる者までいた。
息子と夫と私は手に手を取って!?潜水艦を探す。
『どこなんだ一体・・・早く波の下に潜って、この状況をクリアしたい・・」一心だった。
当の息子は意外にけろっとしていた。
さすがに、波しぶきが顔にかかると少々嫌そうな顔をしたが、その程度。

10分ほどで、潜水艦らしき「黄色の煙突」が見えてきた。
波の上に出ているのは、煙突様の乗り込み口のようだ。
その横に、乗組員らしい現地人が二人立っていた。
潜水艦への乗船が始まる。私達親子は、現地人のはからいで!?
一番最初に乗り込むことになった。
波の上下の合間に、いかだに乗っているガイドと潜水艦の乗務員が呼吸を合わせて
乗客を受け渡す。足元は、海水で滑りやすく、一歩間違えたら海の中だ。

まず、息子だけを受け渡すように指示があるが、
さすがの息子も「拒否」。ここにきて身の危険を感じたのか。
乗務員達もあきらめ『じゃあ、親子一緒に受け渡すか』というムードになり
目で夫に合図を送る。「うん」とたくましくうなずく夫。
しかし、潜水艦の入り口といかだの間には、容赦なく波が・・・。
あまり勢いがありすると、潜水艦の浮上している部分も少ないので
飛び越えてしまいそうだ。(まあ、屈強な乗組員達が支えてくれるのだろうが)
波の合間に「せーの」で、乗り移り成功!!!
ところが、今度は直線はしごが待っていた。またも、息子は単独行動を拒否。
夫は、息子を抱いたまま、はしごを降りていく。

予想通り、天候のためか、けっして美しい海はのぞめなかったが、
それでも、魚達は元気に泳ぎまわっている。
直径80センチほどの円形の窓から、海中を眺めることができる。
息子も大興奮だ。小さな魚を見つけるたびに「ニモ」だ「ニモ」だと騒ぐ。
潜水15メートル付近に達すると、大きな魚もお目見えするようになる。
「ほら、くじらがきたよ」と、ふざけた説明をすると、息子は大きな魚=くじらと
思い込んでしまった様子で、大魚が横切るたびに「鯨」「くじら」と大騒ぎ。
乗客の若者達も、最初は一瞬ギョッとして、こちらをみたが
まさか、ホンモノの鯨がいるわけもないとわかると、自分達の目の前の窓に
顔を押し付けて、海の観察を楽しんでいた。
約35分の海底の旅は、それ以上の驚きはないまま終わり、再び浮上。
また、乗り換えだ!!乗り込みの時の逆で、いかだに乗り移らなくてはならない。
慣れたわけではないが、今度は2回目。
スリルも半分くらいに留まった感はあるが、何とか無事に成功。
港に戻ることになった。
私の中では、海中散策より、この「乗り移り」の方が、かなり面白く!?
印象に残る「潜水艦ツアー」だった。(←それでいいのか!!)
何はともあれ、港に戻って地に足がつくと、ちょっと安心。
こうして、潜水艦&巨大いかだとわかれを告げた。
そうそう、潜水艦に乗り込んだ場所から見えたのが「マニャガハ島」。
明日、最終日に行くことになっているリゾートアイランドだ。
小雨が降りしきる中ではあるが、パラセイルをやっている人達の姿も
確認できた。
明日こそは・・・海を楽しむぞー・・・気合いは十分なのだが。
ホテルに戻って、息子の昼寝のあと午後5時すぎになってから
少し雨の止み間があったので、夫の反対を押し切って!?
思いきってホテルのプールに繰り出すことにした。
(息子は私についてきました)
少々肌寒いが、せっかく高級ホテルに泊まっているんだから
プールくらい楽しまなくちゃ。
息子は、私が持ち上げて泳いでいるように水面すれすれを動かしてあげると大喜び。
「明日は海だよ」と声をかけながら、20分ほど遊んで部屋に戻る。
ホテルのショー(イリュージョンディナーショー」を見るためだ。
虎も登場するショーの途中で、息子はZZZ。まあ、明日に備えて・・・と
その時は思っていた。
島内観光&潜水艦&ディナーショーと、充実の3日目が終わっていく。
あさっては、朝早い飛行機なので、旅はもう残すところあと1日。
お日様を見ることは果たしてできるのだろうか?
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