どうにもささくれ立った気持を
何とかしようと、昨日、ふらりと家を出た。
息子は夫に任せ(おしつけ)、一人で・・・。
外出先で、家が気になりだした頃
ファミサポさんから
「近所のお祭りに息子を連れて行きたい」という
有難いお申し出の電話が。
ご好意に甘え、私の気持は少し軽くなった。
「映画でも見ようかな」
独身時代から映画は大好きで
週末のレディースデイは、早朝の中継番組と
重なることが多く、午後3時に退社後
映画館に通っていたほどだ。(若かったのね)
子供を授かる前の、夫との唯一の趣味も「映画」だった。
予告を見ては、次回見たい作品をしぼり
足しげく通ったものだ。
そんな生活も、華の妊婦生活までで、
「ロード・オブ・ザ・リング」のしかも「第一章」で終わった。
以来、映画とはほぼ「絶縁」状態・・・
その私に、転がり込んだ時間のプレゼント。
さあ、何を見る?
「ダビンチコード」「ナイロビの蜂」
「プロデューサーズ」は終わってしまったようだし
「ピンクパンサー」は、一人で笑うのも辛いか・・・
ところが、こんな時に限って時間が合わない。
唯一、時間がビンゴだったのは
5分後に始まる「明日の記憶」
邦画は、ほとんどスクリーンで見たことのない私だが
まあ、話題作だし、樋口可南子と渡辺謙は
好きな役者さんたちだし・・・と、急ぎ足で映画館に。
コーヒーを購入し、扉を開けるとビックリ。
この広い劇場が、ほぼ満員なのである。
わが地元においては、非常に珍しい。
だって、その昔、私が映画館に通っていた頃は
平日に至っては貸しきり状態。
土・日も、こんなに人が入っているのは
先行ロードショーくらいだったから。
何とか最後尾の列に一席確保し、目がなれてきたら
再度、びっくり。
まあまあ、中年のご夫婦連れの多いこと多いこと。
あっちも、こっちも。
私のような「若手×一人」は見当たらない。
さて、映画だ。(前置きが長くてすみません)
ずーっと、泣いていた。
うん、私だけでなく、隣の人も。
広告会社の50代になったばかりの
敏腕部長(渡辺謙)が
若年性のアルツハイマーを煩い
徐々に記憶を失っていく。
妻(樋口可南子)の夫を支える姿、
その一言一言に、グーッとくる。
女の強さに泣ける。
まあ、私はかなり「泣きたい気分」で
劇場に足を向けたので
「泣く」準備体操は万全だったわけで
参考にならないことは承知で
こんなに最初から最後まで泣いた映画はない。
そういう意味でも、かなりのストレス解消となった。
最も、アツイ涙がこぼれたのは
病気のために、仕事を失い
妻のメモ用紙を頼りに家で過ごす夫が、
発作的に、妻を傷つけてしまい
その後、自分の足で、介護施設を訪ねていく場面。
徐々に壊れていく心の奥底に
妻への、家族への思いを感じる。
「家族に迷惑をかけたくない」・・・それが彼の愛。
涙も乾かないうちに、劇場が明るくなる。
多くの中年ご夫婦達のように
私も10年後、夫と劇場に足を運んだりしている?
私達は、一体、これから
どんな夫婦関係を、家族関係を築いていけるのか。
劇場を出て、すぐに携帯電話を取る。
時間がもったいない。
せっかくの二人時間。
少々、鼻水たらしていようが
夫と出かけようではないか。
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